平成23年(2011)に東日本大震災が起こって以降、各地の博物館・資料館・美術館(以下、「博物館等」と略す)において防災に向けての取り組みが始まっています。
 災害時に博物館等が収蔵品や地域の文化財を守る役割を果たすためには、平時から、「資料のリスト化」「防災マニュアルの策定」「基礎的な知識の獲得」「ネットワークの構築」などに取り組んでおくことが重要です。
 多摩地域には多くの博物館等があります。立川断層をはじめとするリスクを抱えた多摩地域において、さまざまな収蔵品をかかえる博物館等が互いの情報を知り、収蔵品や、地域の文化財を守るため知恵を出し合う場を設けることは、極めて重要なことではないでしょうか。
 そこで、本シンポジウムを開催し、博物館相互の情報共有をおこなうことで、災害・防災への知識を深め、各関係者が連携していくためのきっかけ作りをおこないたいと思います。

《日 時》平成26(2014)年10月30日(木) 13時〜17時
《会 場》国文学研究資料館大会議室(立川市緑町10-3)
《定 員》120名(申込先着順)
《参加費》無料
《対 象》多摩地域や博物館等にかかわる方(個人・行政・大学関係者含む)
《内 容》「多摩地域の地震と地盤災害―立川断層帯と首都直下地震の最新情報―」
       :鈴木毅彦氏(首都大学東京都市環境学部地理環境コース教授)
     「民間所在資料の保全、過去・現在・未来」
       :西村慎太郎氏(国文学研究資料館准教授)
     「多摩の学芸員が関わっている文化財レスキュー―栄村における地域史料保全有志の会の事例から―」
       :高橋健樹氏(武蔵村山市立歴史民俗資料館学芸員)・安齋順子氏(くにたち郷土文化館学芸員)
     「静岡県博物館協会の防災への取組」
       :新田建史氏(静岡県博物館協会事務局員)
      パネルディスカッション
       :コーディネーター 青木睦氏(国文学研究資料館准教授)

《主 催》東京都三多摩公立博物館協議会・国文学研究資料館3研究グループ(※)
(※)@基幹研究「民間アーカイブズの保存活用システム構築に関する基礎研究」(代表・大友一雄)、A人間文化研究機構連携研究「大規模災害と人間文化研究」のうち「大震災後における文書資料の保全と活用に関する研究」(代表・西村慎太郎)、B同「東日本大震災における被災紙資料の保存と活用に関するソリューション研究」(代表・青木睦)
お申込み受付は9月13日(土)10:00より開始します。